設計士・
コーディネーターブログ

ブログ一覧へ

耐震等級2と耐震等級3ではどちらが強い?

2018年8月25日(土)

こんにちは、森です。

今日は構造に関してよくある誤解について
書いていきたいとおもます。

長くなるかも…。

 

冒頭に『耐震等級2と耐震等級3では
どちらが強い?』と掲げましたが
どちらだと思いますか?

答えは

ほぼ同じです。

 

分かりにくい耐震性能

同じって、なんだ?

そう、木造住宅の耐震性能って分かりにくいんです。

 

では、「なんで?」とお思いの皆さまに一つづつ説明していきます。

 

まず冒頭の設問をもう少し正確な表現としていきます。

『一般的によく聞く耐震等級3とアイジーが掲げている
耐震等級2ではどちらが強い?』

となるといかがでしょうか。

 

これに対する答えが『ほぼ同じ』です。

構造安全性確認「方法」は3通り

まず、日本の建築基準法では建物の安全性を
確認する方法が大きく分けて3つあります。

ひとつは上の図の一番下、仕様規定というものです。
これは建築基準法上の日本で建物を建てるなら
最低でもこれだけの安全性は確保して下さいという
いわば最低限の基準です。

多くの工務店ではこちらの基準を満たした
建物を建てています。

次に性能表示計算というものがあります。
この計算方法では耐震等級2、耐震等級3を
満たすような建物にすれば晴れて
耐震等級2、耐震等級3を名乗ることができます。
多くの意識の高い工務店、ハウスメーカーの基準がこれです。

最後の3つ目に構造計算というものがあります。
正確には許容応力度計算といいます。

日本の建築基準法では構造計算というと
許容応力度計算、保有水平耐力計算、
限界耐力計算の3通りの方法がありますが
木造2階建て程度の簡易な建物では
主に許容応力度計算が用いられています。

とはいえ許容応力度計算を行って
建物の安全性を確認している工務店は
全体の1%もないんじゃないかと思いますが。

上の3つの計算方法に違いは
ざっくりいうと『精密性』。

デジカメの画素数で言えば
仕様規定・・・50万画素
性能表示計算・・・500万画素
許容応力度計算・・・800万画素
ぐらいのイメージです。

 

ややこしい話なのですが
性能表示計算には耐震等級2、3があり
同様に許容応力度計算にも
耐震等級2、3があります。

この2つの『耐震等級』という
基準は同等の強さを意味しません。

性能表示計算の耐震等級3と
許容応力度計算の耐震等級3
は同じ強さではないのです。

なぜそんなややこしいことになっているかは
全くわかりません。計算の基準が
そうなっているとしか言いようがないのですが
事実です。

最前線で実務に携わる私の認識は
性能表示計算の耐震等級3と
許容応力度計算の耐震等級2が
ほぼ同じ強さです。

なぜそんなややこしいことになっているかは
全くわかりません。計算の基準が
そうなっているとしか言いようがないのですが
事実です。

異論反論どんと来いです。

 

だから耐震性能は「ほぼ同じ」と言える

ということで
『一般的によく聞く耐震等級3とアイジーが掲げている
耐震等級2ではどちらが強い?』

だから、耐震性能は『ほぼ同じ』

となります。

異論反論どんと来いです。

もっと書きたいのですが
長くなりましたので今日のところはここまで。

 

【ついでコーナー】
お盆は娘の体操の全日本ジュニアの
大会へ横浜まで応援に行きました。
全日本ジュニア体操競技選手権大会

今年も西日本ジュニアの予選には
出場したものの惜しくも全日本ジュニアに
勝ち進むことはできませんでした。

跳馬だけなら全日本ジュニアでも
6位以内には間違いなく入ってくるのにな・・・。

小学校1年生から本格的に
体操を始めて来年は6年生。

来年こそは全日本ジュニアに
出場したうえで10位以内に
入ってほしいと思っていますが
どうなるやら。

そろそろ中学以降はどうするか
という話が周囲で
ちらほら聞かれるようになってきました。

来年良い成績をとれないなら
選手として競技の体操はやめることになるかも。

厳しい世界で戦っているようです。

では、また。

 

 

 

 

構造
耐震・免震
構造
耐震・免震
8月
1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031
Profile
設計 リーダー:森 貴志
設計 リーダー:森 貴志

■資格
・一級建築士
■お客様へのメッセージ
完成した後、住んで何年も経った後でも『森さんに設計してもらって本当に良かった』と言ってもらえるような設計をしたいと思います。 そのためにも、お客様が気づかないような細かな部分も感じ取り、プランに活かせるようにします。

シェアしてね

ツイート
前の記事を見る
ブログ
一覧へ
後の記事を見る